みなかみ町観光協会 みなかみパーフェクトガイド 日帰り温泉18湯
昔、谷川の川岸に夜な夜な瑠璃色の光が立つようになった。村人たちは不思議に思い、ある夜、ひそかに近寄ってみると、輝くばかりの美しい姫が清流に身を清めていた。人々は「これぞ富士浅間大菩薩の化身ならん」と恐れおののきながらも、さらに近づくと、光も姫も消え失せ、岩間から温泉が湧き出たという。
この湯を浴むと、疲れも病もたちどころ癒えたため、村人たちは「これは菩薩のお告げだ」と喜び、姫が裾を洗ったら湯に変じたことから「御裳裾の湯」と名付けた。温泉街の奥にある谷川富士浅間神社では、伝説の姫・木花咲耶姫(このはなさくやひめ)が祀られている。
引用文献
「みなかみ18湯〈下〉」小暮淳著、A5判、112頁、並製本
定価 本体953円+税
湯の数だけ 歴史がある―温泉シリーズ第4弾!―
利根川源流の温泉地 水上温泉郷、緑と民話の里で知られる 三国・猿ヶ京温泉郷、街道沿いの古くからの湯治場 月夜野・上牧温泉郷など、みなかみ町には18の温泉地がある。昨年刊行の上巻では水上温泉と猿ヶ京温泉の2温泉地、下巻では谷川温泉、湯檜曽温泉、宝川温泉、法師温泉、上牧温泉など16温泉地を紹介。上下巻合わせ75軒の源泉宿を掲載。